怪獣殿下 伝説の原型師、再進撃ス レビュー⑥!
後半、突如として出現した巨大決戦ゴジラ(モスゴジ)
な、なぜ。
あたりまえすぎるが、「途中で逆ゴジから変えた」からである。
移行途中のものであると思われる発言が「番組予告」に残っている。→リンク
「見たことのないゴジラになっちゃいましたよね。僕も見たことがない」というもの。
↑ このスケッチもまた、決戦ゴジラにもモスゴジにも視えるのが原氏らしい。
↑この造型物用に描かれたかどうかは定かではないが、巨大なモスゴジのパネルもある。不思議と井上氏の幻40㎝モデルに通じる、艶めかしいラインだ。
……おそらく、この造型物は、逆ゴジから「見たことのないゴジラ」を経由し、決戦ゴジラ(モスゴジ)へと移り変わっていったのではないだろうか。
そして、番組は、その経緯を省いている。
一般の視聴者には〇〇ゴジラのくだりは不要と判断したのであろう。
↑「見たことがないゴジラ」のものと思われるスケッチ。
記載されているメモを読む限り、昭和から平成へのゴジラの総括を、利光造型をベースにリミックスする志向であったようにもとれる。
原氏自身の心境は、「どうせ大物を造るなら、最も好きな決戦ゴジラ(モスゴジ)にしよう!」と移り変わっていったのであろう。
兎にも角にも、この造型物は紆余曲折を経て、決戦ゴジラ(モスゴジ)に舵を切り……そして、完成に近づいたのがこの巨大モデルという訳だ。
つづく