冬の大特集 森山直哉の世界 ④
来週ワンフェス!
猫族です。
新ゴジに行く前にコレ。
これもトラウマだよなぁ…。
●ラドゴジ
HJ別冊「超獣伝説」表紙用作例
原型 諸岡範澄 マックスファクトリー ソフトビニールキット
↑表紙の色合い、デザインが実に「93年」である。
この作例はこの一言に尽きるだろう。
「このキットって、どのページに載ってんの!?」
よりによって、新商品のカタログ的な意味合いもあった「超獣伝説」である。あなたもきっと、書店店頭で「この表紙のキットが出るのか!」と喜び勇んで帰宅しただろう。そして……。
「え!?載ってない……ぞ……?」
「あれ?メカゴジラと対峙したカットだけは載ってる。」
この経験は、当時この書籍を買った方々にかなりの割合で発生しているはずであり(笑)、その後、この奥付を見て途方に暮れるところまでがワンセットである。
↑「またかいな!」
僕、このキット、発表が遅れてるのかと思って待ってたんですよ(笑)。
「おそらくマックスファクトリーのソフビっぽいな、このテイストは。同社のメカゴジラとも絡んでるし」なんて考えながら悠長に。※1
横文字苦手だったし、気付いたの一か月後くらいだよ!
大袈裟でなく、「またこの人か!」と頭抱えたのを、強烈に覚えてますよ(笑)
平成ゴジラにそこまで関心がなかったとはいえ、立体として持っておきたかったモデルです。
一品モノに「持っておきたかった」もないだろう、とお考えでしょう。
でもキットだと勘違いして、ひと月待ってた身にもなってくださいよ。
と、こうダラダラ愚痴ったのも理由がありまして。
「当時のキット類と比しても、遜色なく上手くまとまった顔造型」になってるんですよね、このラドゴジ。いや、明らかに当時のラドゴジモデルの中では、一番格好良かった。
新ゴジから続く、森山ゴジラの「目つきのシャープさ」が非常に効果的に出ています。
思わず買ってしまう表紙であったし、そのインパクトの強烈さはボディから顔に流れる「鋭さ」に集約されています。
森山改造作例の中では、極端にカットが少ない改造作品です。
当初から、ごく最近まで、このラドゴジはバトゴジの顔と腕角度の調整程度だと思い込んでいました。
改造としては、原30㎝初代ゴジラの方向性、だと。※2
↑モデル素体に用いられたソフビ製バトゴジ。顔周辺の印象が最も変わっていることが解る。しかし……。
実際にはこのモデル、全身のバランスも含めて大改造されたモデルであります。
これ、森山氏ご本人から教えていただくまで、全然気付いてなかった。でも、確かにバトゴジキットに比べると、下方向へのラインの流れ方が違う……。
さて、その全身モデル、もう視ることは叶わないのでしょうか……?
(なんちゅうわかりやすい振りだ 笑)
付記
そもそもこの「超獣伝説」という書籍自体が、この本の編集を行った森山氏の「作品」というべき存在であります。しかし、その意義を纏めていたらものすごい量になったので、この件に関しては改めて纏めさせていただきます。
さぁ、次回はいよいよあのEXの、あの作例!……か、同誌同号のあの作例!
まだ決めてない!
※1 VSモスラまでは、バージョン変えだったりとはいえ、毎年ソフビキットでゴジラ出してたんだよね、マックスファクトリー。それで勘違いした……・
※2 HJEX88年春号掲載、原30センチソフビ初代ゴジラの作例のこと。
当初発表された原型&レジン版に比べ、ソフビ版の顔並びに首は、顎開閉ギミックの影響、収縮などが重なり、驚くほど印象が変わってしまっていた。 作例では、顔のみが、ほぼ完全に別物に作り替えられていて、キットの面影がまるでなくなっている。首から下は基本的にキットのままというのは、森山氏の改造作例では、むしろ珍しい。